『奇跡の脳』に学ぶ夫婦円満術
- 藤田英範
- 10月13日
- 読了時間: 4分
〜右脳モードで“つながり”を取り戻す3つのステップ〜

🧠 はじめに:脳科学が教えてくれる「円満の秘訣」
夫婦関係をより良くするために、コミュニケーション術や心理学を学ぶ人は多いですが、実は「脳の使い方」を知ることも、とても効果的です。
脳科学者ジル・ボルト・テイラー博士の著書『奇跡の脳(My Stroke of Insight)』は、博士自身が脳卒中で左脳の機能を失い、右脳の世界を直接体験したという衝撃的な実話。
その体験から、私たちが「右脳モード」で生きるとき、どんなに深い安心感とつながりを感じられるかが語られています。
この“右脳モード”の意識を、夫婦関係にどう活かせるのか──
今回はその実践法を3つに分けて紹介します。
STEP① 左脳を静めて、相手を“分析しすぎない”
左脳は、言語・論理・時間・判断をつかさどる脳。
つまり、「正しいか間違っているか」「どちらが悪いか」を判断する思考です。
夫婦の会話がこじれるとき、多くはこの左脳モードが強く働いています。
一方、右脳は感覚・共感・直感を司る領域。
相手の気持ちを感じ取るのは、右脳の役割です。
🔹実践法:
「なぜそうしたの?」と分析する前に、「そう感じたんだね」と共感する
言葉ではなく“表情や声のトーン”に注意を向ける
一度、沈黙して深呼吸する(思考をリセット)
🪷ポイント:「理解するより、感じ取る」を意識することで、心の距離が縮まります。
STEP② 「今ここ」でつながる時間を持つ
右脳は時間の概念を持たず、“いまこの瞬間”に生きる脳です。
テイラー博士が右脳のみで世界を体験したとき、
「過去も未来も消え、ただ“今”があるだけだった」と語っています。
夫婦関係でも、過去の不満や未来の不安ばかり考えると、「今の幸せ」に気づけなくなります。
🔹実践法:
一緒に食事をするときは、スマホを置いて“今”の会話を味わう
休日の散歩やコーヒータイムなど、言葉が少なくてもいい「共有の時間」を持つ
「今日一日、ありがとう」と感謝をその日のうちに伝える
🌼ポイント:小さな“今ここ体験”が、信頼の土台を作ります。
STEP③ “境界を溶かす”感覚で、一体感を育てる
テイラー博士が右脳世界で感じたのは、「自分と他人の境界が溶け、すべてが一つにつながっている」という体験でした。
夫婦関係も同じです。
「あなたと私」という線を引くより、「私たちはチーム」「同じエネルギーを共有している」と感じることが大切。
🔹実践法:
相手を“変えよう”とする代わりに、“受け入れよう”とする
「どっちが正しいか」ではなく「どうすればうまくいくか」を一緒に考える
感情がぶつかったら、「この人も苦しいんだ」と心の中でつぶやく
🌈ポイント:“分ける思考”から“つながる感覚”へシフトすると、関係がやわらかくなります。
まとめ:右脳モードは「愛のモード」
左脳モード(Doing) | 右脳モード(Being) |
判断・分析・言語 | 感覚・共感・つながり |
過去や未来に焦点 | 今この瞬間に生きる |
対立・競争 | 一体感・協調 |
夫婦関係がぎくしゃくするとき、多くの場合は「左脳(思考)」が暴走している状態です。
少し立ち止まり、相手を感じ、空気を味わい、「いまここ」に戻るだけで、右脳モードの穏やかさが二人の関係を包みます。
ジル・ボルト・テイラー博士の言葉を借りれば──
「私たちは、どの脳を使って生きるかを選ぶことができる。」
夫婦円満も同じです。「理解より共感」「正論より一体感」を選ぶことで、
2人の関係は“奇跡”のように優しく変化していくでしょう。
おすすめワーク
仕事中は左脳モードが優位に働きがちです。
仕事を終えて家に帰宅。
家に入る前に、「左脳モードから右脳モードに切り替えます」と言って、
一度大きく息を吐ききり、4秒かけて鼻で吸って、口から6秒かけて息を吐く。
これを3回繰り返す。
右脳モードに切り替えてから家族と接してみてくださいね。
UnsplashのKevin Wolfが撮影した写真







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